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海上輸送 直行便と経由便

海上輸送を物流会社へ依頼する時輸出者手配で海上貨物を輸入する時、経由便と直行便を気にされたことがありますか。

「なぜ、こんなに貨物が遅延しているのだろう。理由が知りたい。」「なるべく遅延のリスクを少なくして海上輸送を手配したい。」など、この違いを理解することで貿易を有利に進めることができます。

よくあるトラブルケース(海上輸入)

輸入者
海上貨物の輸入が遅れています。急ぎなのですが、何とかなりませんか。
まんじゅう
今、御社の貨物は釜山で止まっています。経由便のため、次のスケジュールは確定しておりません。分かり次第連絡差し上げます。
輸入者
えっ!経由便?
まんじゅう
はい。経由便なので、2週間程度遅れることはよくあります。
輸入者
2週間以上?納入先になんて言えば・・・

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直行便とは

直行便と聞くと、他の港に寄港せず目的のみにコンテナを運ぶことだと思う方もいるでしょう。

しかし、海上輸送の直行便は

海上輸送の直行便とは

コンテナを途中の寄港地で降ろされることなく、BL上の目的地まで運ぶことです。

海上輸送では、各国いろいろな港に寄港します。直行便は、いろいろな港に寄港しても、当初搭載した貨物船から目的地まではコンテナの荷下ろしはございません。

利用する海上輸送が直行便か経由便かは、物流会社へ問い合わせするのが一番早いでしょう。各船社のHPのスケジュールをご覧になってもいいかもしれません。

メリット

  • 遅延のリスクが少ない。

座礁や船同士の衝突でもない限り、大幅な遅延はございません。遅延の理由は、運航スケジュール上の遅延なので遅れても数日程度です。

デメリット

  • 地方港には、直行便サービスが少ない。
  • 海上運賃は、経由便に比べ高いことがある。

直行便サービスが多ところは、東京や大阪、神戸など主要港です。主要港に荷揚げした場合、納入地まで距離があるため配送料が高くなることがデメリットです。納期と料金のバランスを考えて、直行便か経由便か決定しましょう。

地方港でもアジア向けは、直行便がある可能性がありますので一度利用する港のHPをご覧ください。

経由便とは

旅客便でいう乗り継ぎ便のイメージです。

途中の寄港地でコンテナを一度降ろして、別の船に載せ換えます。

遅延の理由は様々ありますが、

  • 最初の船が遅れ、次の船に間に合わなかった。
  • 寄港地でコンテナが滞留しており、次船は他のコンテナで満載になったなど

理由はさまざま考えられます。私の経験上、一つ一つのコンテナの遅延理由の詳細はなかなか教えてもらえません。(もしかすると教えてもらえるかもしれませんが・・・・)

メリット

  • 海上運賃が直行便に比べ安ことが多い。
  • 地方港に寄港している。

デメリット

  • 遅延することがある。

経由便のデメリットは、何と言っても遅延です。正直、2週間程度遅れることはよくあることです。2−3週間遅延しても問題ない場合に経由便を利用しましよう。また、港によっては経由便しかない場合もありますのでリードタイムとスケジュールの確認は、お忘れなく。

遅延した場合。それでも何とかしたい場合の対処法

この対処は、私の経験談によるものです。そしてこの方法は、ある条件が揃わなければできません。

その条件とは

主要港からFeeder船で地方港へ輸送があること。

例えば

東京港でコンテナを降ろして地方港へFeeder船で輸送する場合。

問題になるのが、東京港で荷下ろし後、Feeder船が決まるのに日数がかかることがあります。

この日数を削減するための対処法としては、ズバリ荷揚港変更です。

事例で言うと地方港へ輸送するところを東京港で止め、東京港で輸入通関、配送を手配します。
納期短縮ができるメリットがある一方

  • 荷揚港変更には追加料金が掛かる。
  • 貿易条件がCFRなど、輸出者が海上輸送を手配している場合は、輸出者経由で荷揚港変更を依頼しなければならない。

もちろん、国内輸送も高くなります。

納期遅延によって損害賠償や多額の機会損失が発生する場合などは、有効な方法です。

結論

以上が直行便と経由便の違いです。私のおすすめとしては、

  • スケジュール重視の場合 → 直行便
  • 料金重視で地方港の場合 → 経由便
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