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10分で分かる! 航空運賃の計算方法

輸出者
航空運賃のお見積もりをお願いします。
まんじゅう
Min 8,500yen, -45kg 640yen/kg , +45kg 320yen/kg , +100kg 150yen/kg
輸出者

物流会社から見積をもらったものの、どのように計算したらよいか・・・

悩んだ方はいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は10分で分かる航空運賃の計算方法を解説します。

この記事で分かること
  • 航空運賃の計算に必要な用語とその意味
  • 航空運賃の計算方法(基礎)

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実重量

実重量とは、梱包を含んだ実際の重量のことです。パレット梱包や木箱梱包をした場合は、その梱包材の重量も含まれます。

貿易に関しては「実重量」よりも「Gross weight」と表現することが多いです。

「実重量=Gross weight=G/W」

【実重量 G/W】

商品重量+梱包資材重量

【例】

商品重量 100kg
梱包資材  40kg
合計   140kg

この場合の実重量(G/W)は、「140kg」ということになります。

容積重量

容積重量とは、貨物も体積を6,000立法センチメートルを1kgとして換算した重量のことです。

「容積重量」=Volume weight

【計算式】 容積重量:体積(縦cm×横cm×高さcm)/6,000

【容積重量 V/W】

【例】

縦110cm×横110cm×高さ150cm
/6,000=302.5kg

この場合容積重量(V/W)は、「302.5kg」とうことになります。

重量の端数処理

端数はどうなる?と気になる方ために「重量の端数処理」の説明をします。正直、航空運賃を入力する際システムで自動計算されますので、気になる方はご覧ください。

端数処理の基本

0.5kgまでの端数は0.5kgに、0.5kgを超えた端数は次の1kgに各々切り上げます。

例① C/W 100.25kgの場合 → C/W 100.5kg

例② C/W 100.68kgの場合 →101.0kg

航空運賃の計算方法

では、ここから航空運賃の計算方法の説明です。

まずは基準となる「Chargeable Weight=C/W」を決めましょう。

「Chargeable Weight」とは、賃率適用重量・計算重量のことです。

今回の場合

実重量(G/W)140kg < 容積重量 (V/W)302.5kg

よってC/Wは、容積重量(V/W)の「302.5kg」になります。

100kg以上の場合、先ほどの見積もりでは、「+100kg 150円/kg」でしたね。

302.5kg(C/W)×150円/kg(航空運賃)=45,375円

よって航空運賃は「45,375円」となります。(左記、航空運賃以外にFuel等の諸チャージが掛かります。)

航空運賃以外の費用

航空輸送には、航空運賃だけでなくその他諸費用も発生します。今回の代表的な費用を紹介いたします。あくまでも代表的な費用なので、物流会社の見積もりによって異なりますのでご注意ください。

FUEL SURCHARGE フューエルサーチャージ(燃油サーチャージ)

航空燃料の一時的な高騰により、航空会社によって設定された割増料金の一種です。航空会社や向け地によって料金が異なります。

基本的には、航空運賃の基準となるC/W(Chargeable Weight)に対してがフューエルサーチャージが掛かります。

例 フューエルサーチャージ 20円/kg

302.5kg(C/W)×20円/kg(フューエルサーチャージ)=6,050円

AWB FEE(AIR WAYBII FEE(運送状発行手数料)

航空運送状作成料のこと。航空代理店や航空会社が、荷送人(shipper)に代わって運送状を作成します。

基本的には、BL単位で掛かります。

例:AWB FEE 日本発 

AWB FEE:200円/BL

SECURITY SURCHARGE セキュリティー サーチャージ

テロ対策強化のために発生する費用。保安(テロ対策強化)に対する人員や設備などにかかる費用。この費用は、航空代理店や航空会社で料金がかかる場合があります。

基本的にはBL単位で掛かりますが、C/W単位で掛かる航空会社もあります。もちろん、掛からない航空会社もあります。

例:SECURITY SURCHARGE 日本発

SSC:450円/BL ,10円/kg

AS取りとは

航空運賃の主流は、重量逓減制(簡単に言うと、C/Wが大きくなれば単価も安くなる。)を採用しています。

そして、より重量(C/W)が大きい運賃を適用することで運賃負担が軽くなる場合、実際の重量(C/W)より大きい重量に置き換えることが可能です。これを通常「AS取り」と言います。

【例】AS取り「+45kg」

・C/W 30kgの場合

見積:-45kg 640yen/kg 航空運賃19,200

30kg×640円/kg=19,200円

見積:+45kg 320yen/kg 航空運賃14,400円

45kg×320円/kg=14,400円

AS取りをした場合 C/W30kgしかないのですが、C/W45kgとして航空運賃を計算した方が料金が安いです。
よって今回は、14,400円が航空運賃になります。

今回の計算は航空運賃のみですが、通常は燃油サーチャージ(Fuel)が加算されます。

もちろんAS取り+45kgをした場合は「フューエルサーチャージ」×45kgなるのでご注意くさい。

経験談から!!

よくAS取り+45kgは、よく見かけます。しかし、「AS+100kg」「AS+300kg」等もあります。もしかすると、先の「AS+100kg」「AS+300kg」を計算し忘れている可能性もありますので、本当に運賃が間違っていないのか荷主も物流会社もチェックすることが大切です!!

注意事項

  • クーリエの場合、容積重量の計算方法が異なることがあります。
    【計算式】 容積重要:体積(縦cm×横cm×高さcm)/5,000
  • 今回の航空運賃の計算方法は、基本的な計算方法です。多くの場合は基本的な計算方法になりますが、「特別な契約」・「実重量が重い」・「容積が大きい」「危険品や高額品」など特殊条件に該当する場合は料金体系が異なります。詳しくは、物流会社または航空会社へお問い合わせ下さい。
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