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10分で分かる。海上輸送 BLの種類を解説(基本編)  

海上輸送で必ず発行されるBL(Bill of Lading)。BLにも色々な種類があり、それぞれの特徴があります。実際に、BLの種類を調べようとしても本やインターネットでは、結構難しい用語が並んでいます。それほど奥が深い分野です。ただ今回は、時間ない方や貿易初心者向けに10分で理解できるようにサクッと説明します。

トラブル例

まんじゅう
BLの種類は何でしょうか。
貿易初心者の方
えっ!BLの種類ですか。分かりません。
まんじゅう
CUT(通関、書類等の締め切り)が今日なので、本日中に回答ください。
貿易初心者の方
どうしよう・・・
この記事で分かること
  1. BLの種類とその特徴
  2. 取引に対するBLの使い分け方法

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はじめに

今回は、サクッと分かることがポイントのため基本的なBLの説明をします。実際にBLを勉強しようすると数時間が掛かるので、海上輸送(FCL、LCL輸送)を前提とした実務でよく使われるBLの説明です。

在来船や故障付船荷証券、信用状で利用する指図式船荷証券などなど、専門的な内容は割愛します。もし、もっと知りたいという方は貿易実務検定用のテキストでじっくり勉強されてください。

船荷証券

BLとは

BLとは、Bill of ladingの略で船荷証券のことです。この船荷証券は、運送人(船会社やフォワーダー等の物流会社)が、貨物を運送する際に発行する書類です。

私の経験だけかもしれませんが、船荷証券を使用する機会は少なく、後ほど述べるSea waybillやサレンダーBLを使用する方が圧倒的に多いです。ただし、この船荷証券がBLの基本であり船荷証券を理解した上で初めてSea waybillやサレンダーBLが理解できるので、特徴だけもご確認くだい。

そして、この書類(船荷証券)は4つの大きな特徴があります。

BLの4つの特徴

4つの特徴
  1. 運送契約の証拠
  2. 貨物の受領証
  3. 有価証券
  4. 流通証券

少し専門的になりますが、重要な要素なのでそれぞの特徴を説明していきます。

まずは、BL(船荷証券)のイメージをしてください。

表面

1:運送契約の証拠

BLの写真を見て分かるように、表面には輸送する輸出入者や向け地、貨物詳細などの情報が載っており、裏面には輸送契約内容が載っております。このようにBLは、輸送人と荷送人との間で運送契約が締結されたことを明らかにする書類です。

2:受領証

基本的にこのBLは、貨物を船積みまたは受取りをした時に発行されます。よって、貨物を受け取ったことを証明する受領証の役割もあります。

3:有価証券

ここが一番重要なところです。それは、この船荷証券が有価証券ということです。要するに、BLを所持している人が、BLに記載された貨物を所有していることになります。よって、BLの原本がなければ、貨物を引き取ることができません。

一般的にBLは3部発行されることが多いです。3部のうちどのBLでも貨物は引き取り可能ですが、もちろんコピーでは引き取れません。

逆にBLの所持人以外に貨物を引き渡した場合、船会社やフォワーダー(物流会社)はBLの所持人に損害賠償をすることになります。

4:流通証券

そして、この船荷証券に裏書をすることで、貨物の所有権を譲渡できます。よって、所有権が次々と移転する流通証券の役割を果たします。

このように4つの大きな特徴があります。この船荷証券は、信用状取引になるとさらに複雑になるため今回は特徴のみ説明にさせていただきます。

BL(船荷証券)を利用するケース

これは、私の経験上ですがBL(船荷証券)の利用するケースが多い場合は

  • 信用状取引
  • 支払条件が、輸入地に入港するまで等
  • 輸入者が指定する場合

一番多いケースはもちろんん信用状取引です。この信用状取引もまた難しい内容ですので改めてブログに掲載しようと思っています。

船荷証券の危機とは

実務上、「船荷証券の危機」と私は聞いたことはありません。(貿易実務検定など学問上での用語です。)

船荷証券の危機とは、リードタイムが短い輸送の場合すでに貨物が輸入地に到着しているにも関わらず船荷証券の原本がないため貨物を引き取れないことです。

日本発の場合、上海(中国)や基隆(台湾)なのでは数日で到着します。BL発行は、出港後に発行されることが多いので、どうしても貨物が先についてしまいます。

また、輸入港でのフリータイムが短い場合は、デマレージ費用が発生して余分な費用がかかる可能性もあります。

海上運送状(Sea waybill)

海上運送状(Sea waybill)とは

船荷証券のような有価証券とは異なり、海上運送状は、運送人が荷送人に対して発行する運送状です。

例えるなら、

航空輸送のAirway Billや国内宅急便の送り状です。この場合、商品を受け取る際に荷送人から発送された船荷証券(BL)の原本がなければ、商品を受け取れないということはございません。海上運送状(Sea waybill)は、単に運送状のため迅速に商品を受け取れます。私の経験上ですが、最も手配するのが(Sea waybill)です。この大きな特徴として

船荷証券(Bill of lading)・・・・有価証券

海上運送状(Sea waybill) ・・・・運送状

色々な違いがありますが、有価証券と運送状の違いが一番重要です。

輸入地に貨物が到着した際の引き渡しのイメージは、下記の図のようになります。

もちろん、いくら貨物が引き渡し可能といっても輸入許可が下りるまでは引き取れませんのでご注意くださいね。

よく利用するケース

この海上運送状(Sea waybill) を利用される方の一番の特徴は、

  • すでに商品決済が終わっている
  • 輸送のリードタイムが短い
  • 輸入者がグループ会社等代金回収のリスクが少ない

などが挙げられます。

この海上運送状(Sea waybill)は、輸入地に商品が到着すると輸入者がすぐに商品を受け取れてしまうので輸出者も支払条件が気になるようです。 

次は、海上運送状(Sea waybill)のメリット・デメリットの説明です。少し細かい説明です。時間がない方は飛ばして頂いたも問題ございません。

メリット

1BLの訂正がしやすい

この海上運送状(Sea waybill)は、単なる運送状なので有価証券である船荷証券(BL)と異なり、海上運送状(Sea waybill)の記載事項の訂正は簡単です。船荷証券(BL)の場合は、原本の回収やLG(LETTER OF GUARNATEE)の提出が前提となります。リスクが伴います。

基本、訂正料はかかりますが船会社や物流会社(フォワーダー)に連絡すれば比較的短時間で訂正してくれます。

紛失時も再発行の手続きが不要

Sea Waybillは、コピーであっても引き渡し可能なので紛失しても再発行は必要ございません。そもそも、Sea Waybillは、船会社や物流会社(フォワーダー)からPDFで送付されることがほとんどなので紛失の心配はありません。

デメリット

1洋上売買ができない

改めて洋上売買つきましては、別途改めて説明いたします。

Sea waybillは、譲渡性がないため海上輸送中(輸入地に商品が到着する前)に荷受人が第3者へ販売することができません。

サレンダードBL( Surrendered B/L)

サレンダードBLとは、積地側の船会社やフォワーダー(物流会社)が輸出者からの白地裏書を受けたBL(船荷証券)を全て回収した旨を、輸入地の船会代理店やフォワーダー(物流会社)へ連絡して、貨物を早く引き取る方法の一つです。

サレンダードBLの発行の流れ

  1. サレンダードBLの通知を受ける。
  2. 船会社やフォワーダー(物流会社)が、船荷証券(BL)を全て回収する。
  3. ※実際は、船荷証券(BL)を輸出者に送付する前にサレンダードの通知を受けるのでそもそも送付しないことが多い。
  4. 輸出者にサレンダード処理(スタンプ押印や記載)されたBLを送付される。
  5. 船会社やフォワーダー(物流会社)が、輸入地の船社代理店等にサレンダード処理されたことを通知する。
  6. 輸入地の船社代理店等は、内容を確認して輸入者へ通知される。

ここで、疑問に思う方がいると思います。早く引き取ることを目的とするならば、海上運送状(Sea waybill)とサレンダードB/Lは同じではないかいうことです。

基本的には、早く引き取る目的であれば海上運送状(Sea waybill)とサレンダードB/Lも同じです。ただ、このサレンダードB/Lは、アジア圏の商習慣であることがポイントです。

海上運送状(Sea waybill)とサレンダードB/Lの違い

少し専門的になりますので、時間がない方は飛ばしていただいて問題ございません。

ここまで記事を読んで頂いた方の中には、どうせ迅速に商品を受け取るのであれば海上運送状(Sea waybill)とサレンダードB/Lも同じではないかと思う人もいるのではないでしょうか。この両者の大きな違いは

海上運送状(Sea waybill) 海上運送状は信用状統一規則(UCP600)に規定あり

サレンダードB/L 海上運送状は信用状統一規則(UCP600)に規定なし

信用状を必要とする取引に関しては、サレダードB/Lの場合は開設銀行から担保を求められることがあります。また、サレダードB/Lは適用される国際ルールがなく紛争リスクが伴います。

最後に(注意事項)

インコタームズを確認しよう

この注意事項は、どちらかというと物流会社向けです。注意すべき点は、BLの種類を決めるのは、必ずしも輸出者とは限りません。インコームズ(貿易条件)を確認して、輸送費をどちらが負担するかを確認するのがポイントです。まずは、輸送費を負担する方にBLタイプを確認しましょう。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございました。今回のポイントしては

  • BLタイプは3種類
  • 支払条件とリードタイムが、BLタイプを決めるポイント

貿易初心者の方は、船会社や物流会社(フォワーダー)のアドバイスをだけでなくご自身の貿易条件を考慮してBLタイプを決めてください。

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