「商品を急いで輸出したい!」また「1日でも早く輸入して納品したい!」と時間がないとき、どのように物流会社へ依頼するすればいいのか、頭を悩ます輸出入者がいるのではないでしょうか。そして、その課題の一つが「通関」です。
この「通関」がスムーズに進めば
輸出の場合 予定通りの航空・船便に搭載できる。
輸入の場合 予定通りの配送トラックに積み込みができる。
などのメリットがあります。
逆に通関がスムーズにいかないと、臨時開庁による追加費用発生やトラックのキャンセル料など費用負担が発生する可能性もあります。
特に新規の通関業者へ依頼するときに限って、緊急出荷。そんなときは、もう大変です。
しかし、今回はこのような緊急時に、少しでも早く輸出入通関するための方法をご紹介いたします。
通関を依頼するための必要書類(最低限)
通関士から質問を減らすための資料
過去の実績を送る際の注意点
通関に必要な書類
通関に必要な書類(最低限)
まずは必要最低限の書類を用意しましょう。ここは緊急時でなくても必要な書類です
- インボイス
- パッキングリスト
- BL(輸入時)
- 他法令許可・承認書類
また、通関業者へ必要書類を渡す前に不備がないか、事前に確認いたしましょう。もちろん他法令関係の許可・承認は、事前に取得いたしましょう。
食品や化学品など
食品の場合 成分表や製造工程表
化学品の場合 SDS(安全データーシート)
化学品の場合、SDS(安全データーシート)の提出だけはスムーズに通関できないことがありますので注意しましょう。理由は、他法令確認が必要だからです。成分が100%分かるSDSを送付することをおすすめします。
通関確認を減らすためにすること
インボイスの商品名だけでは、HSコード(税番)を特定することはできない場合が多くあります。そのHSコードを特定するために、通関士は、商品に関して質問をします。
事前に商品説明を送ることで通関士からの質問回数が減り、その結果確認時間も短縮できます。
商品によって異なりますが、おおむね事前に下記のの資料の送付や商品説明をおこなうことを進めます。
- 写真やカタログ(百聞は一見に如かずですね)
- 商品の使用用途
- 商品を構成する素材(まずはメイン素材で可能)
HSコード(税番)が、分からない方は是非この記事をご覧ください。
実績を送付する時に注意点
通関士といえども、取り扱いのない新規商品のHSコードを確定するのは、不安なものです。なので、商品説明にプラスして同じ商品の実績を送ると、より安心して通関をすることができます。
理由は、実績は、以前の通関士が確認をしてHSコードを決定しているので、今回自分が決定したHSコードが間違っていないかの確認もできます。
ただ、往々して物流業者内で営業部署と通関部署で下記のようなやり取りがあります。
よくあるやり取り
同じ商品の輸入許可書の実績を送付しているにも関わらず、役に立たないケースがあります。
次は役に立たないケースです。
少額の輸出・輸入許可証を実績として送付している。
ここからは少し専門的になるのですが、少額(20万円)の場合は複数のHSコードを一つに合算することができます。
複数のHSコードから一つに特定しているため、今回輸入商品のHSコードかどうか通関士は判断しかねるのです。
ではどのような輸出・輸入許可証を送ればいいか。
- 大額の輸出・輸入許可証(HSコードあたり20万円以上)
- できれば、区分2(書類審査)、区分3(現物検査等)
そして、1番のポイントは「どの商品」が「どのHSコード」をお知らせすることです。
これを知っているだけでも通関がスムーズに進む可能性が上がりますので、ぜひ覚えてください。
まとめ
実績は、大額の輸出入許可証を送付する。(どの商品がどのHSコードかを結びつけること。)
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